朝にバナナは食べない方が良いの?
疑問にお答えします
バナナ🍌は栄養価の高い果物として知られています。
朝にバナナだけを摂取すると、栄養バランスに影響を及ぼす恐れがあります。
腎臓が悪い人もバナナの食べ過ぎに注意が必要です。
バナナとの食材の組み合わせにも注意が必要ですし、冬の朝のバナナは体を冷やします。
この記事では「朝にバナナは食べない方が良い?栄養バランスと食べ合わせ他に注意!」を詳しく解説します。
朝にバナナは食べない方が良い?
バナナは栄養豊富で健康に良い果物ですが、朝食には注意すべき点があります。
「朝にバナナは食べない方が良い」理由をお伝えします。
- 朝にバナナだけを食べるのは、栄養バランスが悪いです。
- 腎臓が悪い人は、手軽に食べられるバナナの食べ過ぎは危険です。
- 食材の食べ合わせでは、消化の速いバナナと、パンやごはんなどの穀物類などの消化の遅いものを一緒に食べると、腸に良くないです。
- 寒い朝に食べると、余計に体を冷やしてしまいます。
以下で詳しく解説します。
朝にバナナだけは栄養バランスが悪い
「朝にバナナは食べない方が良い」理由を栄養バランスの面で見ると、朝にバナナ(だけ)は食べない方が良いです。
朝ごはんを食べる前の寝ている間は、一切食べ物を口にしていません。
朝ごはんの理想は、栄養バランスの良い食事を摂ることです。
バナナには、
- 糖質
- 食物繊維
- カリウム
など、健康に良い栄養素が含まれています。
しかし、バナナだけでは栄養が偏ります。
朝にバナナだけを食べることは、タンパク質が十分に摂取できないので、栄養バランスが悪いです。
健康的な生活を送るためには、1日で摂る栄養素は数十種類必要です。
1日の3食を使って、バランスの良い食事をしないと、必要な栄養素を摂りきれません。
朝ごはんでは、
- タンパク質
- 炭水化物
- 脂質
- ビタミン
- ミネラル
などの栄養素を、バランスよく過不足なく摂りましょう。
下記でバナナの栄養成分について詳しく見てみましょう。
バナナの可食部100gあたりの栄養成分
バナナの可食部100gあたりの栄養成分は下記の表のとおりです。
成分名 | 値 | 単位 | |||
エネルギー | 86 | kcal | |||
水分 | 75.4 | g | |||
タンパク質 | 1.1 | g | |||
脂質 | 0.2 | g | |||
炭水化物 | 22.5 | g | |||
灰分 | 0.8 | g | |||
無機質 | ナトリウム | 微量 | mg | ||
カリウム | 360 | mg | |||
カルシウム | 6 | mg | |||
マグネシウム | 32 | mg | |||
リン | 27 | mg | |||
鉄 | 0.3 | mg | |||
亜鉛 | 0.2 | mg | |||
銅 | 0.09 | mg | |||
マンガン | 0.26 | mg | |||
ヨウ素 | 0 | μg | |||
セレン | 1 | μg | |||
クロム | 0 | μg | |||
モリブデン | 7 | μg | |||
ビタミン | A | レチノール | 0 | μg | |
カロテン | α | 28 | μg | ||
β | 42 | μg | |||
β−クリプトキサンチン | 0 | μg | |||
β−カロテン当量 | 56 | μg | |||
レチノール活性当量 | 5 | μg | |||
D | 0 | μg | |||
E | トコフェロール | α | 0.5 | mg | |
β | 0 | mg | |||
γ | 0 | mg | |||
δ | 0 | mg | |||
K | 0 | μg | |||
B1 | 0.05 | mg | |||
B2 | 0.04 | mg | |||
ナイアシン | 0.7 | mg | |||
ナイアシン当量 | 0.9 | mg | |||
B6 | 0.38 | mg | |||
B12 | 0 | μg | |||
葉酸 | 26 | μg | |||
パントテン酸 | 0.44 | mg | |||
ビオチン | 1.4 | μg | |||
C | 16 | mg | |||
脂肪酸 | 飽和 | -0.07 | g | ||
一価不飽和 | -0.02 | g | |||
多価不飽和 | -0.04 | g | |||
コレステロール | 0 | mg | |||
食物繊維 | 水溶性 | 0.1 | g | ||
不溶性 | 1 | g | |||
総量 | 1.1 | g |
果実類/バナナ/生 – 一般成分-無機質-ビタミン類-アミノ酸-脂肪酸-炭水化物-有機酸等より抜粋
バナナに含まれる主な栄養成分を説明します。
- カリウム
- 食物繊維
- 糖質
- ビタミン
- トリプトファン
カリウム
バナナは可食部100gあたりカリウムを360mg含んでいます。
カリウムは、塩分を体内から排出する働きがあり、
- 血圧を下げる
- むくみを取る
ことができます。
食物繊維
バナナは可食部100gあたり、
- 水溶性食物繊維0.1g
- 不溶性食物繊維1g
- 総量1.1g
を含んでいます。
水溶性食物繊維は水に溶けやすく腸の中でゲル状に変化して毒素や老廃物を吸着して排出します。また大腸の中で発酵・分解されるとビフィズス菌などの善玉菌の餌になり善玉菌が増殖して腸内環境がよくなります。
不溶性食物繊維は胃や腸で水分を吸収して膨らんで腸を刺激してぜん動運動を活発にして便通を促します。
糖質
バナナは可食部100gあたり炭水化物が22.5gあります。
炭水化物は食物繊維と糖質を合わせたものなので、炭水化物22.5g-食物繊維1.1g=糖質21.4gで100gあたり21.4gの糖質を含んでいます。
バナナの糖質は、
- ブドウ糖
- 果糖
- ショ糖
など種類が多いです。
体内でエネルギーに変わる速さが異なるので、体内への吸収が穏やかになり、腹持ちが良いです。
糖質制限を行っている人でも、糖質は1日120gで1食40gは摂るようにしたほうがいいので、朝にバナナ1本だけ食べても糖質のとりすぎにはなりません。
また糖質は、免疫細胞のエネルギーになります。
ビタミン
バナナにはビタミンB群がバランスよく含まれています。
ビタミンB群は体のエネルギーを生成するのに欠かすことが出来ない栄養素です。
ビタミンB群の中でも、タンパク質の代謝に必要な、
- ビタミンB6
- ビオチン
もバナナには多く含まれています。
また、免疫力を保つのに必要な、
- β-カロテン
- ビタミンC
- ビタミンE
などの抗酸化ビタミンも含まれています。
トリプトファン
ストレスを軽減していつもいい気分でいるためには、脳内で、幸せホルモンといわれるセロトニンを出すことが必要です。
セロトニンの材料になるのは、
- トリプトファン
- ビタミンB6
- 炭水化物
ですが、バナナには、セロトニンを作るのに必要となる、トリプトファン・ビタミンB6・炭水化物が、全部入っています。
幸せホルモンのセロトニンを作りだせます。
タンパク質
バナナにはタンパク質が不足しています。
日本人の食事摂取基準によると、一日に必要なたんぱく質は、18~49歳は、摂取エネルギーの13~20%、50~64歳は14~20%、65歳以上は15~20%が理想とされており、推奨量は、18~64歳の男性は一日65g、65歳以上の男性は60g、18歳以上の女性は一日50gとなっています。
8~64歳の男性に必要なタンパク質は1日65gです。
バナナ1本の可食部は約100gで、タンパク質は100gあたり1.1gしか含まれていません。
朝にバナナだけだと、タンパク質は1.1gしか摂れないので、昼食と夕食で摂る必要があります。
しかし、タンパク質は体内に蓄えられないため、一度に摂り過ぎると体外に排泄されてしまいます。
タンパク質は身体の修復や成長に必要不可欠な栄養素ですので、均等に分けて摂取することが望ましいです。
1日のタンパク質量を3食に分けることで、各食事で適切な量を摂取することができます。
また、朝食時にタンパク質を摂取することが、筋肉の成長に有益であるという考え方があります。
実際、朝食にタンパク質を含む食材を摂ることで、筋肉合成の促進や代謝の活性化が期待できるとされています。
特に、夜間の絶食状態から起きた身体は栄養の吸収力が高まっており、そのタイミングでタンパク質を摂ることで効果的な筋肉合成が促されると考えられています。
したがいまして「朝にバナナだけは食べない方が良い」ということになります。
腎臓が悪ければバナナの食べすぎに注意
腎臓が悪い人は、朝起きてお腹が空いていても、バナナを食べすぎるのは良くないです。
腎臓が悪い人は、バナナに含まれているカリウムのとりすぎに注意してください。
腎臓の機能が低下している人が、カリウムを摂りすぎると、腎臓から余分なカリウムを出すことが出来ません。
高カリウム血症が起きてしまいます。
腎臓の機能低下には個人差があります。
バナナを食べる本数は、1日何本なら大丈夫ということは言えません。
摂取するカリウムはバナナ以外にもあります。
たとえば、
- 切り干し大根(乾燥)3,500mg
- ドライトマト(乾燥)3,200mg
- アボカド生590mg
バナナに限らずカリウムのとりすぎには注意が必要です。
主治医とご相談の上、バナナを食べていいかどうか決めてください。
朝バナナと食べ合わせの悪い食材
腸活メソッドのアダムスキーさんの腸活法では、食べ合わせを重視しています。
バナナなどの果物は、食べた後の胃から腸までの消化時間が速いです。
- 穀類(ご飯やパンやシリアルなど)
- 野菜
- タンパク質
- ナッツ類
などの消化の遅い食材と一緒に食べない方が良いです。
スローな食材とファストな食材を一緒に食べると腸の中で混ざります。
流れが悪くなって、食べたものが腸の中で腐るそうです。
腸が腐って汚いと、健康的な生活を送りにくくなります。
朝にバナナを食べるときは、スローな食材と組み合わせないようにしましょう。
朝に、ご飯やパンやシリアルなどを食べるなら、食べ合わせで「朝にバナナは食べない方が良い」ということになります。
アダムスキーさんの提唱する、食べ合わせの悪い食材などの腸に関する書物にご興味のある方はこちらをご覧ください。
冬の朝バナナは体を冷やす
バナナは、暑いところで育つ植物です。
夏に食べると体が冷えますが、寒い冬の時期の朝は、バナナに多く含まれているカリウムで体を冷やします。
冷えは万病の元です。
体温が低いと、様々な症状が体に起きます。
体の冷えは、
- 頭痛、肩こり、腰痛、肌荒れ、むくみ、耳鳴り、胃痛、胸やけ、便秘、下痢
- 女性は生理痛や生理不順
が現れることがあります。
さらに体の冷えは、代謝を低下させて太りやすくなったり、免疫力も低下します。
寒い朝は、バナナを食べて体を冷やさないようにしましょう。
まとめ
- 他の食材も一緒に食べるなら、朝食にバナナは食べても大丈夫ですが、朝にバナナだけでは、栄養バランスが悪いです。
- 腎臓が悪い人は、朝、お腹がすいているからと、手軽に食べられるバナナの食べ過ぎは、カリウムの摂りすぎになって危険です。
- 食材の食べ合わせでは、消化の速いバナナとパンやごはんなどの穀物類などの消化の遅いものを一緒に食べると、食べたものが腸の中で腐ってしまい腸に良くないです。
- バナナを寒い朝に食べると、余計に体を冷やしてしまい、万病の元になります。
以上が「朝にバナナは食べない方が良い?栄養バランスと食べ合わせに注意!」でした。
参考になれば幸いです。
朝バナナダイエットのデメリットはこちらです