
インポッシブルバーガー
インポッシブル・フーズは人工肉「ベジタリアン・ミート」(ベジミート)の製造・開発をしているアメリカのトップ企業で、ビヨンド・ミートと競合しています。
インポッシブル・フーズは、まだ日本には上陸していませんが2035年までに世界中の動物の食肉を人工肉にすることを目標にしています。
インポッシブル バーガーの主成分・安全性、インポッシブル・フーズの概要と近況、インポッシブルバーガー、インポッシブルワッパー、インポッシブル ポーク、出資者のビル・ゲイツについてご紹介します。
インポッシブル バーガーの主成分・安全性
インポッシブルバーガーとビヨンドバーガーのカロリーなど
出典:Are plant-based meats actually healthier than meat? – CBS News
インポッシブル・フーズはインポッシブルバーガーを肉や魚などの動物性食品を食べない「ベジタリアン」や肉類に加え卵・乳製品なども一切食べない「ヴィーガン」向けに提供しているわけではないと言っています。
インポッシブルバーガーは動物性脂肪の摂取による健康面を気にする人や畜産による二酸化炭素排出量の多さによる環境問題などを気にしている人に食べてもらうように積極的に訴えています。
インポッシブル・フーズ社製の人工肉の主成分は大豆たんぱく質・ココナッツオイル・菜種油・ヒマワリ油・ジャガイモのたんぱく質などです。
パティの牛肉の赤身の見た目や味を再現するために遺伝子組み換え技術で作られた「大豆ヘモグロビン」を配合しています。
大豆ヘモグロビンは自然界では大豆の根に含まれますが、通常は大豆の根は食べないし、まして遺伝子組み換えで作った大豆ヘモグロビンの安全性については疑いがもたれるところです。
その安全性に関してですが、アメリカのFDA(食品医薬品局)はインポッシブル・フーズに遺伝子組み換え技術で作られた「大豆ヘモグロビン」の「安全性に問題はない」との通知を出しました。本当なんでしょうか?
日本にも大豆やとうもろこしなどの、さまざまな遺伝子組み換え作物が入ってきています。
消費者からは「危険かも」「危険か安全かわからない」「分からないので不安」という声が出ています。
すぐにでも危険な食べ物だったら許可はおりないでしょうが、長い期間食べたとしたら安全か危険かを解明しなければならないでしょう。
飽和脂肪酸は心血管疾患のリスクを高めるとされていまして、インポッシブル・フーズの人工肉は4オンス(113g)あたり240kcalで飽和脂肪酸を8g含んでいます。
一般的な牛赤身挽肉を使用したバーガーは4オンスあたり283kcalで飽和脂肪酸は6.7gです。インポッシブル・フーズの人工肉は通常の肉よりも飽和脂肪酸の量が多めに含まれていますので、植物由来の人工肉はそれほど健康にいいわけではないようです。
一方、食肉にも不安はあります。動物性脂肪の過剰摂取による健康被害や、腸管出血性大腸菌O157による食中毒などの危険性です。
また、地球規模の温暖化の問題でいえばカナダの科学者のチームが発表したところによると「ハンバーガーは温室効果ガス排出の「最強打者」である」ということで牛が排出する呼吸や排泄物などでメタンガスが発生して温室効果が高くなっています。
健康長寿のご高齢のご年配のかたがたに好きな食べ物を聞くとお肉とお答えになります。
健康的に長生きするためには動物性だから悪いとか植物性だから完全に良いというものでもないと思います。
食べ物も何事も、これじゃなければならないということではなくて極端にならずにバランスが大事なのではないかと思います。
インポッシブル・フーズの概要・近況
Fake meat is the future. Here’s why
・本社所在地:アメリカ合衆国
カリフォルニア州レッドウッドシティ
・設立 2011年
・業種 食品
・事業内容 人工肉の製造・開発
・代表者 パトリック・ブラウン(CEO)デイビッド・リー(COO)
インポッシブル・フーズは2035年までに世界中の動物の食肉を人工肉にすることを目標にしています。
インポッシブル・フーズは2020年10月26日にカナダの主要スーパーマーケットチェーンの「ソビーズ」と提携したと発表しました。
ソビーズはカナダで2番目に大きな食料品小売業者です。
インポッシブルバーガーはソビーズの総店舗1500店舗のうち600店舗で取り扱うようになります。
さらにインポッシブルフーズはインポッシブルビーフの販売においてシンガポールと香港で200店舗を有するスーパーマーケットと提携しました。
そして、中国本土市場への参入に向けて努力していますが今は中国規制当局の承認を待っている状況です。
中国では以前に比べて肉食が増えたことで生活習慣病になる人が増えています。
そんななか、健康志向の高まりから「ベジタリアン」や「ヴィーガン」になる人も増えています。
中国には「ベジタリアン」や「ヴィーガン」などの菜食主義者が人工の4~5%の5,000万人いるという推計があります。
中国国内では食糧安保問題が議論されるなかインポッシブル・フーズやビヨンドミートや中国発の代替肉会社が提供する植物肉への期待は欧米よりも高く中国は近い将来、世界各国の植物肉ブランドの激戦区として世界最大の植物肉市場となるかもしれません。
インポッシブル バーガー(Impossible Burger)
Mind blowing Impossible Burger, @ImpossibleFoods. 🤯🍔 @dixiegrillhi pic.twitter.com/LmltpXtPOI
— Chris Erice (@ChrisErice) 2019年4月11日
We gave up meat once a week for environmental reasons so I had the @ImpossibleFoods Burger for the first time and, wow, I couldn’t believe it wasn’t real meat! It’s incredible what can be achieved at the intersection of food tech and business.
I’m definitely ordering it again! pic.twitter.com/gXFNFPk5Hs
— Kevin (@Kevin_L_Vargas) 2019年4月15日
食べた人の感想ですが「多少ぱさついている」そうです。でも「人工肉だと言われなければわからなかった」ようです。
インポッシブル ワッパー(Impossible Whopper)
インポッシブルワッパー
インポッシブル・フーズーはバーガーキングと提携していて2019年4月1日からアメリカミズーリ州セントルイスで動物由来の原材料を使っていないのに匂い・食感・味が牛肉にそっくりな「Impossible Foods」をパティに採用したワッパー「Impossible Whopper」を試験的に販売しています。
今回の試験販売が好評であればバーガーキングはアメリカ全店舗でImpossible Whopperを提供する予定です。
インポッシブル ポーク(Impossible Pork)
Impossible Foodsの新作は豚挽肉のImpossible Porkです。開発理由の一つは、アジア、特に中国における豚肉消費が増加していることです。
開発者は豚肉版を作る時に牛の赤身にはない脂身部分の食感や独特の風味の再現性に注力しています。
大豆レグヘモグロビンの成分「ヘム」が肉らしさを生み出す重要な鍵になっているところは牛でも豚でも変わらないようです。
牛肉風と豚肉風の異なるのは主な栄養素となるアミノ酸・糖・脂質・ヘムの濃度のバランスです。
Impossible Porkの供給は2020年後半に外食産業向けで始まります。
ビル・ゲイツも出資
Bill Gates, Elon Musk and Mark Cuban quit these 3 bad habits before they became successful. Here’s how you can too. via @CNBCMakeIt https://t.co/EqX4e62ABy
— CNBC (@CNBC) 2019年4月6日
ビル・ゲイツはマイクロソフトの共同創業者であり世界の長者番付に過去23年間に18回首位に立つ大富豪です。
ビル・ゲイツは小食でファストフードが大好きでマクドナルドでの食事を中心にしています。
分単位で働くビル・ゲイツは調理に時間がかからないファストフードで食事を分単位で速くすませます。
そんなビル・ゲイツだからこそ人工肉を製造・開発してハンバーガーとして売り出しているインポッシブル・フーズの将来性を見越して出資しているのでしょう。
2015年10月にビル・ゲイツやグーグル・ベンチャーズなどが出資しさらにビル・ゲイツは2017年に追加出資しています。
まとめ
インポッシブル・フーズの概要と近況、インポッシブルバーガー、インポッシブルワッパー、インポッシブル ポーク、インポッシブル バーガーの主成分・安全性、出資者のビル・ゲイツについてご紹介しました。
機会があったら食べてみたいです。
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