皮膚ガスを改善したい!
お教えします
「皮膚ガス」は、あまり聞きなれない言葉ですが、食事、加齢、疲労、ストレス、情緒などの原因によって皮膚からでる臭いガスで、中高年の男性から多く出ます。
皮膚ガスは、わかっているだけで300種類以上あります。
皮膚ガス改善のための原因を知り、対策をして、近くにいる人に臭い人と思われないような、快適な生活を手に入れましょう。
皮膚ガスとは?
「皮膚ガス」とは、あまり聞きなれない言葉だと思います。
皮膚ガスとは、体臭として身体の表面から出ている、揮発性物質の総称です。
臭い的には「使い古しの油」や「チーズ」の臭いがします。
皮膚ガスは、食事、加齢、疲労、ストレス、情緒などの原因によって生じるので、心身の体調のバロメーターになります。
皮膚ガスは、年代によっても変化します。
皮膚ガスの全部の種類は特定されていませんが、今までにわかっているものは、300種類以上あります。
皮膚ガスの一部をご紹介します。
- アセトン
- アセトアルデヒド
- 酢酸
- アンモニア
- ジアセチル
- トルエン
アセトアルデヒドはお酒を飲むと出てきます。
一般に二日酔いの原因と見なされています。いわゆる「酒臭さ」の原因の1つです。
酢酸は汗をかくと臭う原因です。
夜間の酢酸放散量は睡眠の深さによって変化するため、睡眠の質を知るバロメーターとして期待されています。
ジアセチルは汗の中でも、特に頭部や首筋など汗をかきやすい部位から臭います。
ジアセチルの臭いは、30代~40代の男性で特に高いです。
皮膚ガスの原因
皮膚ガスの原因には、以下のようなものがあります。
- 食事
- 年代
- 疲労
- ストレス
食事
皮膚ガスの原因は、ほぼすべての人類が食事で摂取する、
- タンパク質
- 糖質
- 脂質
などの物質です。
タンパク質には、アミノ酸が含まれています。
アミノ酸は、身体に必要な栄養素の一つで、筋肉の修復や細胞の再生などに重要な役割を果たします。
しかし、タンパク質を消化する際には、腸内細菌がアミノ酸を代謝し、アンモニアや硫黄化合物などのガスが発生することがあります。
糖質には、グルコースなどの単糖類が含まれています。
糖質を代謝する際には、細胞内での酸化反応により二酸化炭素や水が発生します。
また、一部の糖質は腸内細菌によって発酵され、炭酸ガスやメタンガスなどのガスが発生することがあります。
脂質は、身体に必要な脂溶性ビタミンの吸収や細胞膜の構成などに重要な役割を果たします。
しかし、脂質を消化する際には、膵臓が分泌する消化酵素によって脂肪酸やグリセロールが分解され、一部の脂肪酸は酸化されて酢酸やプロピオン酸などの揮発性有機酸が発生することがあります。
以上のように、タンパク質、糖質、脂質を含む食品の摂取で、皮膚ガスの発生に関与する物質が生じることがあります。
年代
年代の違いでも、皮膚ガスの原因が異なります。
若い人は、よく体を動かすので、多くは汗の臭いが皮膚ガスの原因です。
30代を過ぎた男性は、皮膚の表面から「ミドル脂臭」が出てきます。
ミドル脂臭は別名(中年男性臭)とも言われていて、原因は上にも出てきた「ジアセチル」という成分です。
さらに、年を重ねると加齢臭という有名な皮膚ガスが出てきます。
加齢臭は資生堂が1999年に発見しました。
加齢臭の臭いの原因物質は、皮脂が酸化して生じるノネナールです。
老化が原因でノネナールが増えますが、30代中頃から加齢臭がする人もいて、50代になる頃には臭いが強さを増します。
疲労
仕事などで疲れた時に疲労臭が発生します。
疲労は、身体の代謝プロセスに影響を与えることがあります。
具体的には、疲れた身体は酸素を効率的に取り込めず、身体内の酸素濃度が低下することがあります。
このため、身体内で代謝される際に酸素が不足し、代謝物質が蓄積されることがあります。
代謝物質が蓄積されると、それらが皮膚表面から放出されることで皮膚ガスが発生することがあります。
また、疲れた身体は、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増加することがあります。
コルチゾールの分泌が増加すると、これが皮膚表面にも分泌され、その反応によって皮膚ガスが発生することがあります。
さらに、疲労は汗腺の活性化を促すことが知られており、これによって皮膚表面に水分が多く残ることがあります。
この水分は、蒸発する際に皮膚表面にある菌などの微生物が分解され、皮膚ガスが発生することがあります。
以上のように、疲労は身体内の代謝プロセスに影響を与え、皮膚ガスの発生に関与することがあります。
ストレス
年代に関係なくストレスでも皮膚ガスが発生します。
資生堂が皮膚ガスの研究をしていたところ、ストレスで「STチオジメタン」という成分の皮膚ガスが発生しているのを発見しました。
STチオジメタンは、ストレス状態において放出される特定の皮膚ガスの一つです。
また、ストレスが持続すると、皮膚表面の細菌バランスが崩れることがあり、これによって皮膚ガスの発生も増加することが知られています。
以上のように、ストレスも身体内の代謝プロセスや皮膚表面の微生物バランスに影響を与え、皮膚ガスが発生することがあります。
皮膚ガスの対策
皮膚ガスが出ていると、不快な臭いが発生します。
快適な生活を手に入れるために、9つの対策をご紹介します。
- 食事に気をつける
- ストレスを少なくする
- 生活のリズムを整え寝不足に気を付ける
- 適度な運動をする
- 朝にシャワー、夜にお風呂に入る
- 香水などはウッディ系
- お酒やタバコを控える
- 季節の変わり目などにクリーニングに出す
- 病気を疑ってみる
食事に気をつける
ストレスを少なくする
皮膚ガスの原因の一部はストレスです。
ストレスをできるだけ少なくしましょう。
この厳しい社会でストレスを回避するのは難しいでしょう。
仕事がオフの時には自分の趣味に没頭したり、カラオケなどで充分にストレスを発散しましょう。
また、リラックスできる音楽を聴いたり、アロママッサージをするのもおすすめです。
生活のリズムを整え寝不足に気を付ける
適度な運動をする
運動をする際には以下の点に留意しましょう。
- 衣服の選択: 運動時には通気性の良い服装を選ぶことが大切です。吸湿発散性の高い素材を選んで、汗を素早く吸収・乾燥させることができる服を着用しましょう。
- こまめな水分摂取: 運動中は体が水分を失いやすくなりますので、こまめに水分を摂るようにしましょう。水分を補給することで、汗の分泌を促進し、体内の毒素を排出しやすくなります。
- 清潔な状態を保つ: 運動後は早めにシャワーを浴びて汗や汚れを落とし、清潔な状態を保つことが重要です。特に、汗をかいたままの状態で放置すると、細菌の繁殖が進み、皮膚ガスの原因となります。
朝にシャワー、夜にお風呂に入る
朝、出かける前にシャワーを浴びて、夜、帰ってきたらお風呂に入りましょう。
そうすることで、皮脂汚れや汗をしっかり洗い流すことが出来るとともに、リラックスできるので、イヤな臭いを減らすことが出来ます。
香水などはウッディ系
香水や臭い付きの制汗剤もある程度有効ですが、皮膚ガスの種類によっては混ぜ合わさって変な臭いになることがあります。
シトラス系よりウッディ系の香水などをチョイスするといいでしょう。
お酒やタバコを控える
お酒のアルコールは、身体の代謝に影響を及ぼすため、皮膚ガスの発生を増加させることがあります。
また、お酒を摂取することで体温が上昇し、発汗が増えることも皮膚ガスの原因となることがあります。
タバコに含まれるニコチンや有害物質が血管を収縮させ、血行を悪化させます。
血行が悪くなると、皮膚への酸素や栄養の供給が減少し、代謝が低下します。
これにより皮膚の健康状態が悪化し、皮膚ガスの発生や不快な臭いが生じる恐れがあります。
お酒やタバコを控えることで、皮膚ガスの発生を抑えられます。
季節の変わり目などにクリーニングに出す
衣服や寝具は、長時間着用したり使用したりすることで、皮脂や汗、ホコリ、菌などが付着し、それによって皮膚ガスの発生を促すことがあります。
定期的に衣類や寝具をクリーニングに出すことによって、これらの汚れを取り除き、皮膚ガスの発生を減らすことができます。
病気を疑ってみる
- ケトアシドーシス
- 肝臓疾患
- 腸内細菌異常
まとめ
まとめます。
- 皮膚ガスとは?
「皮膚ガス」とは、食事、加齢、疲労、ストレス、情緒などの原因によって皮膚からでる臭いガスです。 - 皮膚ガスの原因
-
- 食事
- 年代
- 疲労
- ストレス
-
- 皮膚ガスの対策
- 食事に気をつける
- ストレスを少なくする
- 生活のリズムを整え寝不足に気を付ける
- 適度な運動をする
- 朝にシャワー、夜にお風呂に入る
- 香水などはウッディ系
- お酒やタバコを控える
- 季節の変わり目などにクリーニングに出す
- 病気を疑ってみる
「皮膚ガス改善のための原因と対策をして快適な生活を手に入れよう」でした。
参考になれば幸いです。