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高齢者が水分補給をするタイミングは喉が乾く前です。喉が乾いてから水分補給をするのでは遅いので喉が渇く前に飲むのが一番です。喉が乾いたときに飲めばいいのではないかという高齢者もいらっしゃいますが、「のどが渇いた」と感じたときには、すでに脱水が始まっています。高齢者はのどの渇きを感じにくくなっていますので、高齢者の水分補給は早め早めに飲むのが正解です。
高齢者の水分補給のタイミングと1回で飲む量、人間の体内の水分量、なぜ高齢者に定期的な水分補給が必要か、高齢者の水分の取りすぎについて、最後に高齢者の水分補給のおすすめについてご紹介します。
高齢者の水分補給のタイミングと1回で飲む量
高齢者の水分補給のおすすめのタイミングは喉が渇く前ですが、スケジューリングしておけば飲み忘れが防止できます。タイミングは1日に8回あります。
1.朝起きてすぐ
2.朝ごはんの時
3.10時頃
4.お昼ごはんの時
5.15時頃
6.夕食の時
7.お風呂に入る時
8.寝る前
この8回です。
高齢者の水分補給の量ですが、一度に大量に飲まないほうがいいです。一度に大量に飲むと尿や汗で一度に出てしまうからです。なので、一度にまとめて飲むのではなく、こまめに1日にコップ1杯の水を8回程のタイミングに分けて飲みましょう。コップ1杯になみなみ一杯必要なく8分目の量が約150mlなので、150ml×8回で1200mlを1日で飲みましょう。後述していますがよく1日に水を2L飲みましょうといわれますが2Lは飲みすぎです。
なぜ2Lが飲み過ぎかといいますと、1日に体から出ていく水分量は人によって差はありますが、1日あたり約2,500ml体の外に出ていっていて、内訳は、尿と便で出る水分量1,500ml、汗500ml、呼吸500mlです。では2,500ml飲む必要があるかと言えばそうではありません。
体に入ってくる水分量は意識して8回飲む以外でも食事で摂取する量が約1,000mlあります。細胞のエネルギー代謝によって体の中に新しく生み出される代謝水という水分が約300mlあります。
食事と代謝水で1,300mlまかなえますので1日に必要な水分量の2,500mlから1,300mlを引いて、残りの1,200mlだけを口から飲んで取り入れればいいのです。
ただし上の数字は運動や肉体労働をしなかったときの飲む量ですので、いつもより体を多く動かして汗をかいて体から水分が抜けてしまったときにはいつもよりもたくさん水を早めに飲みましょう。
人間の体内の水分量
生命維持のために必要な水分ですが、人間の体内にある水分量は赤ちゃんのときには体重の約80%、幼児は体重の約70%、大人になってからは体重の60%、高齢者になると体重の50%にまで減ってしまっています。
なぜ高齢者に定期的な水分補給が必要か
冒頭でも触れましたが高齢者の水分補給のタイミングは喉が乾く前の1日8回です。高齢になると傾向として喉の乾きを感じる視床下部にある「口渇中枢(こうかつちゅうすう)」の感受性の低下により喉の乾きを感じにくくなり気づかないうちに脱水症状になっていることが多いからです。
特に暑い夏に気をつけて積極的に水分補給をしないとならないと考えがちですが、高齢者は春夏秋冬いつでも1年中365日気をつけなくてはなりません。
年齢を重ねると、どうしても体内の水分量の均衡が保てなくなります。その結果脱水症状になり、軽度ではめまいやゆらつき、中等度では頭痛や悪心、汗や尿の量が減少して体温が高くなります。高度では意識障害や痙攣、全身の臓器血流が減ると臓器不全などを引きおこてしまいます。熱中症にもなってしまいます。
高齢者の水分の取りすぎも良くない
水を飲みすぎると体の中で休みなく働いている腎臓に対して負担がかかりすぎます。水分のとりすぎはむくみの原因にもなるので水分を取りすぎないで適量を飲むようにしましょう。
高齢者の水分補給のおすすめは何?
水道水は安く飲めるので、住んでいるところの水道水が安全に飲めるのならば水道水でいいでしょう。
水分補給には他に市販のミネラルウォーターなどがあります。ミネラルウォーターにはカルシウムやマグネシウムなどが含まれています。
カルシウムが多いミネラルウォーターには有名なフランス産のコントレックスがありますが、コントレックスよりカルシウム濃度が高いイタリア産のクールマイヨールという水もあります。クールマイヨールにはカルシウムが530mg入っています。
クールマイヨールにはペットボトル1.5L入り一本で牛乳2.5本分のカルシウムが含まれていますので、高齢者の場合はカルシウム不足になりがちなので飲んだほうがいいと思いますが、持病がある場合もあるのでかかりつけの医師に相談してからカルシウム濃度の高い水を飲んでくださいね。
でも、カルシウムの過剰摂取により、高カルシウム血症など健康被害がみられることから耐容上限量は、18歳以上男女ともに1日2,500㎎と設定されていますので、クールマイヨールを1日1本飲んでも大丈夫かなと思います。1日の水分を1.2Lだけ口から飲んで取り入れればいいので1本1.5L入はそもそも飲み過ぎなのでカルシウムについては過剰にはならないと思いますけどね。
マグネシウムは、便通が良くなります。
結局のところ水道水かミネラルウォーターのどちらを飲めばといいということではなく水を飲むということが必要なのです。
まとめ
高齢者の水分補給のタイミングと1回で飲む量、人間の体内の水分量、なぜ高齢者に定期的な水分補給が必要か、高齢者の水分の取りすぎについて、高齢者の水分補給のおすすめについてご紹介してきました。
高齢者の水分補給のタイミングは喉が渇く前に1日8回、コップ1杯の8分目の水を飲んでくださいね。よろしくおねがいいたします。脱水症や熱中症に気をつけてくださいね。
参考:身体がよろこぶ「水」の飲み方のどが渇く前に飲む!正しい水分補給の方法

