物を捨てるのが辛い
「物を捨てるのが辛い」という感情、それは誰しもが経験したことがあるのではないでしょうか。
私自身も、過去に物を捨てられずに困った経験があります。
物に対する愛着や、もしかしたら必要になるかもしれないという不確定な恐怖や病気から、必要ないと知りつつも物を手放すことができませんでした。
結果として家の中が物で溢れかえるという状況に陥りました。
物を捨てるのが辛い理由を明確にし、その上でどのように対処していくべきかを考えることで、物を捨てるという行為が少しずつ楽になるかもしれません。
この記事が、あなたが新しいステップを踏み出すための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
物を捨てるのが辛い理由と捨てることができる9つの方法
物を捨てるのが辛い理由と、捨てることができる9つの方法を紹介します。
- もったいない
- いつか必要になるかもしれない
- 後悔するかもしれない
- 値段が高かったから
- まだ使える
- とりあえずとっておく
- 親や祖父母からもらったものだから
- 1年間の間に使うかもしれない
- 病気
もったいない
昔は物は貴重だったので、もったいなくて簡単には捨てられませんでした。
物は大切に使われて、物の利用が終わってからも再利用してから処分されました。
今は、物があふれているので物が使えなくなったから買うのではなく、新しく出た物が欲しいから買ってしまいます。
しかし、新しい物が増えても気持ち的には、捨てるのが「もったいない」が先立ちます。
昨今の地球環境問題を解消するために、もったいないの精神で、サステナブルな暮らしが求められることも、捨てられない理由になっているでしょう。
結果、古い物が捨てられずに家の中の物が増えていきます。
「捨てるには」
「もったいない」というのが物を捨てられない理由ですが、物を所有するには置いておくためのスペースにお金がかかっていることを認識しましょう。
賃貸や持ち家にかかわらず、置いておく物の分の広さを確保しなければなりません。
当然、広くなれば家賃や建物の価格が高くなるので、お金がもったいないです。
物を捨ててしまえば、狭い部屋でもゆったりと安く暮らすことができます。
物が捨てられなくてもったいないのか、物を置くための場所代がもったいないのかを比較しましょう。
答えは簡単に出ると思います。
いつか必要になるかもしれない
「いつか必要になるかもしれない」と言う理由でも物を捨てられないでしょう。
とっておいてそのあと必要になったことはありますか?
必ず必要になることがわかっているならば、捨てないでとっておいてもいいでしょうが「いつか」というのはなかなかやってこないものです。
「捨てるには」
いつか使うかもしれないという「いつか」というのは、未来のどの時点でしょうか?
その時点が未定であるなら、その「いつか」というのがやってくるのは、1年後かもしれませんし10年後になるかもしれません。
今は全く必要のない物なので、いつか必要になるかもしれないものは、思い切って今、捨ててしまいましょう。
この世に1つしかない物なら捨てなくてもいいですが、いつか必要になったときに、また新しいものを買えばいいのです。
後悔するかもしれない
物を捨ててしまったら、
- あの時捨てなければ良かった
- なんで捨てたんだろう
- 持っておけば良かった
と、後悔するかもしれません。
後悔したくないので物を捨てられないのでしょう。
「捨てるには」
後悔するかも知れないと思っていても思い切って捨ててしまうと、いつしか物を持っていたことを意外に忘れてしまうものです。
ただし、人によっては捨てたことを忘れられなくて、ひどく後悔する人もいます。
後悔しないようにするためには、最初から捨てる物のハードルを上げないことです。
捨てる物のハードルを低くして、不要な物と明らかに認識できている物から捨てましょう。
無理をしてハードルを高くして物を捨てれば、後悔することが多くなります。
絶対に、捨てる時に無理はしないようにしましょう。
値段が高かったから
服などのブランド品は、買った時に値段が高かったので捨てようと思っても捨てられないことがよくあります。
その服を、これから先もずっと持ち続けていても、支払ったお金は絶対に戻ってきません。
その服の現在の価値は、買ったときよりも下がっています。
「捨てるには」
高価だったブランドの服やバッグなどが不要になったら、捨てるのではなく売りましょう。
買取り業者やオークションで売れば、買った時の値段ではないですが、いくらか取り戻せます。
売る以外の方法なら、身内や知り合いに着てくれたり持ってくれる人がいれば、差し上げましょう。
喜んでもらえるでしょう。
まだ使える
壊れた物や使い切った物を捨てるのなら簡単に捨てやすいですが、使おうと思えばまだ使えるものを捨てるのは少し度胸が必要です。
「捨てるには」
まだ使えると思っても今は使っていないなら、思い切って捨てれば良いだけです。
捨てようかどうか悩んでいなければいいですが、悩んでいるなら捨ててしまったほうが楽になります。
とりあえずとっておく
とりあえずっていう言葉はとても便利な言葉です。
不要な物を捨てなければならないときにも「とりあえず」と、つい言ってしまいがちです。
「捨てるには」
とりあえずとっておいても、物が増えていくだけなのでいいことはありません。
とりあえずとっておこうと判断しなければ、とっておかなくて捨てられたはずです。
とりあえずとっておいた物は、最終的に結局はゴミになります。
「とりあえず」置かれていただけです。
「とりあえず」は捨てることからの逃げに過ぎません。
「とりあえず」は禁句にして捨てましょう。
両親や祖父母からもらったものだから
両親や祖父母などからもらったものなどは、物に思い出があって捨てられないことが多いです。
しかし、その物のために部屋が片付かないのであれば、捨てることを決断しましょう。
「捨てるには」
もらった物は、一定期間使ってもらえたのなら物としての役割は果たせていると思います。
しかし、思い出の物は自分の心にとって必要なものなので癒やしになります。
捨てる前に、スマホなどのカメラで写真に撮ってデジタル化して保存しておきましょう。
いつでも見返して思い出にふけることができます。
私も、母が手作りした玄関マットを捨てる前に、写真に撮って保存しました。
頻繁に見返すわけではありませんが、画像を保存してあればいつでも見られるので安心します。
1年間の間に使うかもしれない
服は1年間の間にいつかまた着るのではないかということで、捨てられなくてとっておきがちです。
クローゼットにたくさん掛かっているでしょう。
「捨てるには」
服は春夏秋冬の1年間、一度も着なかったら捨てるとルールを決めておきましょう。
春夏秋冬の4シーズンを過ごしてみて1年間着なかったものは、次のシーズンもおそらく着ることはありません。
思い切って捨ててしまいましょう。
私も、クローゼットにかけっぱなしにしてとってあったけど、何年も着なかった大量の服がありました。
ある日見たら、ほとんどカビが生えていたので着られなくて捨てました。
病気
物を捨てられなくて辛いのは、病気の強迫性障害の中の保存強迫(強迫的ホーディング)というものです。
この病気は、大事なものを誤って捨ててしまうのでないかという恐れが元になっています。
自分では、行動が不合理だとわかっているので、悩みは深いです。
「治すには」
私もかつては重い強迫性障害でした。
今でも覚えているのは、1つのごみをゴミ箱に捨てるのに一晩中葛藤して5時間以上かかってしまい朝になったことがあります。
十分重いですね^^
そのあとも、同居していた母が病気で長期入院して、そのまま家に帰って来ることなく、他界してしまってからはさらに病気が悪化しました。
部屋は片付けられないし物は捨てられないで、床は散らかって足の踏み場がなくゴミ屋敷状態になりました。
冷蔵庫の中も手が付けられなくて長い期間そのままだったので、野菜が全部土になっていました。
バルコニーに出してあった植木には、水をあげられなかったので、枯れ果ててもそのままでした。
この状態はもしかしたら、強迫性障害だけが原因ではなく、母の死によって何をする気力もなくなってしまったからでしょう。
自分の力だけではどうすることも出来ない状態だったので、精神科の医師からのアドバイスと投薬治療が功を奏しました。
今はだいぶ治って物を捨てる時のこだわりは、かなり減りました。
個人差があると思いますが、物が捨てられなくてこんな状態の時には、精神科などの病院に行くことを強くおすすめします。
まとめ
「物を捨てるのが辛い理由と捨てることができる9つの方法」でした。
まとめますと、
- 「もったいない」
捨てられない物を捨ててしまえば部屋が狭いところでも物がない分ゆったりと過ごせますし、家賃や建物の価格が安いところで住むことができます。 - 「いつか必要になるかもしれない」
「いつか」というのがやってくるのは1年後かもしれませんし10年後かもしれません。いつか必要になるかもしれないものは思い切って今捨ててしまいましょう。今は全く必要のないものです。 - 「後悔するかもしれない」
最初から捨てる物のハードルを上げないで、不要な物と明らかに認識できているものから捨てましょう。 - 「値段が高かったから」
捨てるのではなく売ってしまいましょう。買取り業者やオークションで売れば買った時の値段ではないですが、いくらか取り戻せます。 - 「まだ使える」
まだ使えると思っても今は使っていないのならば、思い切って捨てれば良いだけです。捨てようかどうか悩んでなければいいですが、悩んでいるのなら捨ててしまったほうが楽になります。 - 「とりあえずとっておく」
とりあえずとっておいた物は結局はゴミになる前に「とりあえず」置かれていただけです。「とりあえず」は捨てることからの逃げに過ぎません。「とりあえず」は禁句にしましょう。 - 「両親や祖父母からもらったものだから」
捨てる前にスマホで写真を撮ってデジタル化しておけばいつでも思い返せます。その物も、もらった後、一定期間使ってもらえたのなら物としても役割は果たせているはずです。 - 「1年間の間に使うかもしれない」
1年間、着なかったら捨てると決めておきましょう。春夏秋冬のシーズンを過ごしてみて1年間着なかったものは次のシーズンもおそらく着ることはないので捨ててしまいましょう。 - 「病気」
強迫性障害という病気だと自分の力だけではどうすることも出来ないので、病院に行くことをおすすめします。
物を捨てられないと、物が溜まってくるのとは反対に、自尊心がなくなります。
物を捨てるのが辛くて捨てられない精神状態は、病気でなくても訪れます。
しかし、物が溢れてゴミ屋敷になるなど、日常生活にまで影響が出て苦痛なら、病気を疑った方がいいかもしれません。
早めに、専門の医療機関に受診してください。
物を捨てるのが辛くなくなって、楽に物を捨てられるようになることを心から願っています。