ウルル(エアーズロック)が登山禁止になった理由はなんでしょうか?
お答えします
ウルルはオーストラリア大陸にあり、世界で2番目に大きな一枚岩です。
ちなみに世界で1番目に大きな一枚岩はオーストラリアの西オーストラリア州にある、マウントオーガスタスです。
この記事ではウルル(エアーズロック)が登山禁止になった理由をご紹介します。
ウルル(エアーズロック)が登山禁止になった理由
ウルルは2019年10月26日から登山禁止です。
登山禁止になった理由を解説します。
オーストラリア政府と旅行会社によってウルルの観光開発が進められ、政府はリース料と国立公園の入場料の一部をオーストラリア先住民に支払っていました。
ウルルを聖地とする先住民の人々は、リース料や入場料が貴重な収入源になっているとはいえ、観光客の聖地への登山を快く思っていませんでした。
関連して登山を推奨しない旅行会社もありました。
2010年にオーストラリア政府は観光業界に配慮し、当面は登山を認めることを発表していました。
しかしその後、2019年10月26日から観光客向けの登山は恒久的に禁止されました。
その理由は複数の要因によるものです。
- 理由:オーストラリア先住民の聖地を守るため
- 理由:登山者の安全を守るため
理由:オーストラリア先住民の聖地を守るため
ウルルは以前からオーストラリア先住民の文化的信仰や伝統的な宗教儀式にとって非常に重要な聖地として、登山は一部の祭司以外は認められていませんでした。
オーストラリア先住民の聖地を登山することは、不適切であると考えられていたにもかかわらず、世界中から来る観光客の中には、聖地であるウルルの石や砂を持ち帰ってしまうマナー違反の者が少なからずいました。
ウルル登山禁止の理由の一つ目は、連綿と受け継がれてきた「魂の聖地を観光客から守るため」です。
理由:登山者の安全を守るため
登山中に落石や滑落事故が発生する危険性があり、これらの事故は過去に何度か発生し、男性観光客の転落死亡事故も実際に起きています。
そのため、ウルルの登山が禁止されたもうひとつの理由は「登山者の安全を守るため」になっています。
このような複数の理由から、オーストラリア政府は2019年10月26日から観光客向けのウルル登山を恒久的に禁止しました。
現在はウルルの周囲を散策することは許可されているようですが、ウルルに登山することはできません。
ウルルとは
ウルルとはオーストラリアのほぼ真ん中に位置し、高さは東京タワーと同じくらいで世界で2番目に大きな一枚岩です。
鉄分が酸化しているため外観は赤っぽく見えます。
ウルルが見えているのは5%だけで残りの95%は地中にもぐっています。
まるで潜在意識と顕在意識の関係のようです。
ウルルは世界の中心といわれていて『世界の中心で、愛をさけぶ』にも登場しました。ちなみに私も映画をみました。
ウルルと呼ばれ始めたのは1万年以上前からで、ウルル周辺に住んでいたオーストラリア先住民が話す「ピチャンチャチャラ語」で「ウルル」と呼ばれていました。
1873年にイギリスの探検家ウィリアム・ゴスが探検の途中で発見して、当時の南オーストラリア植民地首相ヘンリー・エアーズにちなんでエアーズロックと名付けられました。
しかし1980年代から正式名称として、元の「ウルル」が使われ始めました。
当時ウルルの所有権は、オーストラリア大陸に入植した西洋人が作ったオーストラリア政府にありました。
1985年10月26日に、オーストラリア政府から本来の所有者であるオーストラリア先住民にウルルの所有権が移りました。
その後1987年には、ユネスコの世界遺産に登録されています。
オーストラリア先住民が所有権を取り戻してから、ちょうど34年目の2019年10月26日に観光客の登山が全面禁止になりました。
ウルル登山
ウルルに登山しようと思って来ても、100%必ず登れるとは限りませんでした。
風が強かったり気温が高いと登山が制限されることがあり、ウルルに登れる確率は30%前後で時期によっては10%前後まで低くなりました。
登山路には杭を打って鎖が張られていますが、かなり傾斜は険しいので山登り経験がない人には辛い登山でした。
真夏の時期は最高気温が48度にもなります。
水分補給と紫外線対策を忘れないようにしなければ、熱中症や日焼けに悩まされました。
滑りにくい靴は必要でした。
雨季に行くと大量の水が川のように流れるので近づけませんでした。
夏の日中はハエが多いので虫除けネットが必需品でしたが、被っている人は少なかったようです。
まとめ
ウルル(エアーズロック)は、2019年10月26日から観光客の登山が全面禁止になりました。
ウルルが登山禁止になった理由は、
- オーストラリア先住民にとっての「魂の聖地を守る」
- 転落死亡事故から「登山者の安全を守る」
ためです。
ウルルはオーストラリアのほぼ真ん中に位置していて、高さは東京タワーと同じくらいで、世界で2番目に大きな一枚岩です。
もともと、オーストラリア先住民のピチャンチャチャラ語で「ウルル」と呼ばれていました。
1873年にイギリスの探検家ウィリアム・ゴスが探検の途中で発見して、当時の南オーストラリア植民地首相、ヘンリー・エアーズにちなんでエアーズロックと呼ばれました。
1980年代から正式名称として、元のウルルが使われ始めました。
ウルルが見えているのは5%だけで残りの95%は地中にもぐっています。
風が強かったり気温が高いと登山が制限されることがありました。登れる確率は30%前後で時期によっては10%前後まで低くなりました。
オーストラリア先住民が下した登山禁止の決定は、連綿と受け継がれてきた魂の聖地を観光客から守ってとても称賛に値するものだと思います。
以上、お読みいただきましてありがとうございました。
ウルル – Wikipedia