デュアラーとは?
メリットとデメリットを教えて!
お教えします
デュアラーとは、二つの拠点を持ち、都心と田舎の生活(デュアルライフ・2拠点生活)を行う人のことを指します。
最近では、若い世代にもその魅力が浸透し、注目されつつあります。
デュアラーは、都心での仕事やイベント、文化に触れることができる一方、田舎では自然に触れ、ゆっくりとした時間を過ごすことができます。
それぞれの環境での生活により、新しい発見や感覚を得ることができるため、刺激的な生活を送りたい人には、ぴったりです。
ただ、デュアラーをするには、移動や生活費などのコストがかかるなどの、デメリットがあることも事実です。
この記事では、デュアラーの魅力やメリット、デメリット、デュアラーの今昔、デュアラーの種類、今後のデュアラーの推移についても掘り下げていきます。
デュアラーとは
デュアラーとは、都心生活と田舎生活の2つの生活(デュアルライフ・2拠点生活)をする人のことです。
ただ2拠点生活をするだけではなく、楽しむことも含まれています。
デュアラーは、デュアルの「二重」または「二者」を意味する言葉の造語で「株式会社リクルート住まいカンパニー」によって名付けられました。
由来は、ラテン語の2を表すduo「デュオ」から来ています。
デュアラー人口は、2011年に9万7千人でしたが、2018年には17万1千人に増えています。
今までは、
- 資産があって自宅とは別に立派な別荘を持っている「富裕層」
- 定年退職したあとに仕事をしてなくて、時間を持て余している「リタイア組」
が、2拠点生活をエンジョイしていました。
「デュアラー」は、若い20~30歳代の独身の会社員や家族層が、自分の部屋とは別に、
- 共有スペースがある賃貸住宅のシェアハウス
- 安価で手頃な空き家
などを利用しているイメージです。
今まで、2拠点生活をしたくても、金銭的に無理なのではないかと敬遠していた人たちに、安い価格で気軽に開始できるサービスや取組みがされています。
企業も、サービスの提供に参加しているので、これからもさらに、デュアラーによるデュアルライフを楽しむ動きが拡大していくことでしょう。
デュアラーのメリット・デメリット
これから拡大していきそうなデュアラーです。
メリットとデメリットを見ていきましょう。
デュアラーのメリット
- 都会と田舎のいいところを両方生きられる
- もうひとつの自分の居場所がある
都会と田舎のいいところを両方生きられる
都会の生活は、数多くの企業の中から仕事を選ぶことができたり、商業施設や医療施設も充実しているので、便利で暮らしやすいです。
ただ、都会は人が多く、通勤ラッシュや車の渋滞が発生し、自然も少ないです。
デュアラーなら、週末になったら、自然を満喫するための環境に身を置けます。
田舎では、温泉のはしごをしたり、自分で苗から育てた果樹の果実を採るのを、楽しむこともできます。
都会と田舎の両方で生活しているので、スポット的に田舎に遊びに行くというのではなく、いいとこ取りの生活の両方を満喫することができます。
もうひとつの自分の居場所があるところ
仕事や私生活で、精神的にも肉体的にも行き詰まったときに、東京の狭い部屋で暮らしていると、気が滅入ってしまいます。
そういうときに、自分の居場所がある田舎に、帰る家がもう一軒あれば、すぐに帰って自然に触れることによって、リフレッシュすることが出来ます。
デュアラーのデメリット
- 金銭的に負担がかかる
- 置いてあるはずの場所に荷物がないことも
金銭的に負担がかかる
二拠点生活という、恵まれた快適な生活をおくる代償として、デュアラーになると金銭面で負担がかかります。
例えば、長野県でワンルームの賃貸物件を借りた場合、月々の家賃は、駐車場代込みで約2万円です。
2万円の家賃だったら、都会で働いていれば、まあなんとかなる金額だとしても、デュアラーとして両方を行き来するための、交通費が結構かかってしまいます。
ある人は、片道5,000円で年間50往復するので、1年間で50万円かかってしまうそうです。
二拠点生活は、移動の大変さも含めて楽しめばいいのですが、
- 車を持ってない場合
- 車を田舎の方に置いてある場合
は、家が駅から遠かったら、移動するのが結構大変です。
置いてあるはずの場所に荷物がないことも
慌てて田舎に行くときや、急いでいるときに、今から行く田舎の方に、使う目的の荷物が置いてあると勘違いしていることがあります。
時間をかけて田舎に行ったところ、思い違いで、さっきまでいた都会の方に荷物が置いてあることがわかると、目的が達成されません。
取りに帰るのも大変です。
必要な荷物が今どちらにあるかは、メモしておきましょう。
都心と田舎の二拠点生活が若い世代に人気
新宿で、毎月デュアルライフに興味がある人と、すでにデュアルライフ実践者のデュアラーが、一同に集結して情報交換をしています。
ある月には、約50人のビジネスパーソンがあつまり、デュアルライフの魅力について熱く語り合っていました。
デュアラーの年代は、20~30代の年齢層が50%を超えていて、世帯年収が800万円未満も50%を超えています。
2拠点目への年間滞在日数で一番多いのは、30日以上~60日未満です。
移動時間は2時間未満が6割です。
※この記事は、2019年8月30日に初投稿したものなので、現在も情報交換が行われているかどうかは、個別にご確認ください。
デュアラーの今昔
昔は、田舎にもう一つの住まいを持とうと思ったら、豪華な別荘を買うという選択肢がほとんどでした。
今は、買うにしても借りるにしても、以下のような形態の選択肢が増えています。
- ホステル:田舎の物件の価格が下がっていたり、過疎化などにより空き家が増加したりして、昔で言うところの簡易宿泊所のような、共用スペースが中心的な特徴の、ホステルが月額いくらで泊まり放題
- コリビング:コリビングといわれる、シェアハウスのように複数の人が暮らし、コワーキングスペースのようにさまざまな職業に就く人が一緒に仕事をしながら過ごせる、住職一体型の施設が、安い金額で泊まれる。
- 安い賃料:借家を月2万円ぐらいで借りられたり、もう少し出せば宿泊施設付きの、貸し農園が借りられる。
- 譲り受る:親や親族などから譲り受る
- 共同購入:仲間と共同購入などで古民家を300万円程度で安く買う
- 民泊:自分が使わないシーズンには、民泊として他の人に貸し出す。
デュアラーの種類
デュアラーには、いろいろな種類があります。
- 趣味満喫派
- 本格的田舎居住前にお試し居住派
- 自然にふれあい癒やされたい派
- 子育て重視派
- ふるさとにする派
- 田舎で地域貢献したい派
- 複合型
今後のデュアラーの推移
リクルート住まいカンパニーが、2018年に全国の20~60代の男女を対象に「デュアルライフ(2拠点生活)に関する意識・実態調査」を行いました。
その結果、2拠点生活意向者割合は14.0%でした。
全国の20~60代男女の、2018年6月時点の人口の約8,000万人に、2拠点生活意向者割合14.0%を掛け合わせると、約1,120万人に相当します。
都心で暮らす人達は、窮屈な都会からすぐにでも、デュアラーを実践したいでしょうが、今、田舎に住んでいる人は、逆に都会とのデュアルは金銭的に難しいと思います。
ならば、全国の人口約8,000万人をベースにするのは違う気がします。
東京だけが都会ではないですが、東京の人口総数13,841,665人の中で20~60代の人口に14%を掛けた方が、近いような気がします。
20~60代の人口が分かればよかったですが、統計では、東京都の生産年齢人口15~64歳の人口しかわかりませんでした。
令和5年1月1日現在で、東京の生産年齢人口15~64歳は、9,142,443人です。
20~60代ということは、20から69歳までなので、15~64歳と比べると、後に5歳づつズレますが、ほぼ同じだとします。
そうすると、都会(東京)の20~60代の人口914万人×(2拠点生活意向者割合14.0%)=約128万人が、今後デュアラーに移行していくのではないかと、私が勝手に試算しました。
2018年のデュアラー数が、17万1千人なので、今よりも約7.5倍の人口が、今後デュアラーに移行していくのではないかと思います。
まとめ
デュアラーとは?ということから、今後のデュアラー人口の予想までご紹介しました。
- デュアラーとは
都心生活と田舎生活の2つの生活(デュアルライフ・2拠点生活)をする人のことです。 - デュアラーのメリット・デメリット
- デュアラーのメリット
- 都会と田舎のいいところを両方生きられる
- もうひとつの自分の居場所があるところ
- デュアラーのデメリット
- 金銭的に負担がかかる
- 置いてあるはずの場所に荷物がないことも
- デュアラーのメリット
- 都心と田舎の二拠点生活が若い世代に人気
- デュアラーの今昔
昔は田舎にもう一つの住まいを持とうと思ったら、豪華な別荘を買うという選択肢がほとんどでしたが、今は買うにしても借りるにしても、さまざまな形態の選択肢が増えています。 - デュアラーの種類
・趣味満喫派
・本格的田舎居住前にお試しで居住派
・自然にふれあい癒やされたい派
・子育て重視派
・ふるさとにする派
・田舎で地域貢献したい派 - 今後のデュアラーの推移
都会(東京)の20~60代の人口914万人×2拠点生活意向者割合14.0%=128万人が、今後デュアラーに移行していくのではないかと私試算で思います。
今後増えていくと予測されるデュアラーは、都会ぐらしと田舎ぐらしの両方のいいとこ取りをして、豊かな暮らしを営んでいくのでしょう。